最近は現金だけではなく、ポイントを使って気軽に投資ができます。
しかし、そのせいでサービス内容が分かりづらくなっていることも多く、せっかくポイントを使って投資を始めようとしても、証券口座開設の申し込み画面に飛んでしまい、あまりの入力項目の多さに断念している人も多いと思います。
そこで今回は、ポイントを使った投資についての違いを分かりやすく説明していきます。
01.ポイントで投資する種類は2種類ある
最初に押さえておかないといけないのが、ポイントで投資する場合は2種類のパターンがあるということです。
パターン①:ポイントで投資し、売却した時もポイントで返ってくる場合
⇒所謂ただのゲーム!そのため、税金は発生しない!
パターン②:ポイントで投資し、売却した時は現金で返ってくる場合
⇒証券口座開設が必要となるきちんとした投資。利益が発生した場合は、税金を払う必要がある。
2つの違いを分かりやすいように以下の表にまとめます。
パターン①(ポイント運用) | パターン②(ポイント投資) | |
売却時の返金通貨 | 投資したポイント | 現金 |
証券口座開設の有無 | 不要 | 必要 |
税金の発生 | 無し | 場合によっては発生 |
確定申告の可否 | 不可 | 可能 |
投資した案件の所有権 | ポイント会社 | 自分 |
主なサービス | 楽天Point Club ポイント運用
dポイント投資 au PAY ポイント運用(Ponta) EPOSポイント投資 永久不滅ポイント運用 |
楽天ポイント投資
日興フロッギー+docomo(dポイント) auカブコム証券(Ponta) tsumiki証券(EPOSポイント) LINE証券(LINEポイント) |
簡単にまとめると以上です。
各社で呼び名が異なり、「ポイント運用」と「ポイント投資」が混在していますが、ここではパターン①(ゲーム)の方をポイント運用、パターン②の方をポイント投資として区別します。
02.メリットとデメリットを理解する
ポイント運用とポイント投資では、それぞれ以下のメリットデメリットがあります。
◎パターン①「ポイント運用」のメリット
- すぐに始められる手軽さ
- ポイントのまま返ってくるので、投資後もポイントを使って目的のものと交換ができる
- ポイントの有効期限の延長
この3つです。
証券口座開設の必要がないため、やろうと思い立った時にすぐに運用することができます。
3番については、有効期限が迫っているポイントを一度運用に回し、その後すぐにポイントに戻せば有効期限はその日からの計算となるため実質無期限に延長することができます。
EPOSポイントやdポイントを使った投資でこのメリットを享受できます。
◎パターン①「ポイント運用」のデメリット
- 損が出たら損のまま
- あくまでもゲーム(疑似投資)なので、投資した物件の所有はポイント会社のもの
あまり考えにくいですが、仮に楽天やTポイントの会社が倒産した場合、投資しているポイントは保障されません。
メダルゲームのメダルみたいなものですね。
十万単位でポイントがある場合は立派な財産といえるので、ポイント投資に回して本物の株や投資信託を購入することをお勧めします。
◎パターン②「ポイント投資」のメリット
- 本物の投資。現金を使うことなく投資ができる。
- 選べる銘柄が多い
- 損が出た場合、確定申告をすれば損失を繰り越せる。
- NISA枠が使える
ポイント運用の場合はあくまでもポイント会社に所有権がありますが、ポイント投資の場合、投資した先はもう自分自身のものです。
1単元の株を買えた場合は、株主優待も手にすることができます。
ポイント運用は、投資先をせいぜい3~4コースからしか選べませんが、実際の投資となると投資先は格段に増えます。
また損が出た場合でも、確定申告をすれば損失を繰り越し、翌年以降3年間の利益と相殺することができます。
相殺することにより、利益がでた年に支払う税金を少なくすることもできます。
また、非課税投資枠のNISAも使うことができます。
◎パターン②「ポイント投資」のデメリット
- 口座開設に手間がかかる
- 購入、売却に手数料がかかる
- NISAではない通常取引で年間20万円以上利益が出た場合は税金を支払う必要がある。
一番は口座開設の手間が大きく、たいていの人はこの口座開設で挫折します。
遅かれ早かれ作る必要があるので、通過儀礼と思って頑張って開設しましょう。
例えば楽天証券などであれば、銀行口座の開設と同時に申し込めば少しは手間が省けます。
03.結論としてどちらをやるべきか
私の結論としては、保有しているポイントの種類に合わせて選ぶべきと考えています。
私の場合、Pontaポイント、EPOSポイント、PayPay、セゾンの永久不滅ポイントではポイント運用、dポイントはポイント投資を行っています。
見極め方は、ポイントの価値が現金よりか高いかどうかです。
Pontaポイント、dポイントは、ローソンのお試し引換券に交換すれば1P=2~4円になります。
au Payマーケットでは、1ポイント=1.5円で使用することもできます。
そのためポイントで持っていたほうが得であると判断しているものはポイント運用としています。
但しdポイントには期間限定ポイントがあります。
dポイントのポイント運用では期間限定ポイントは使用することができないため、期間限定ポイントも使用できるポイント投資を利用し期間限定ポイントを消費しています。
その他のポイントの投資理由については別記事で詳しく記載します。
04.おすすめのポイント運用&投資はなにか
私のおすすめは以下です。
パターン①ポイント運用(ゲームの方)
- EPOSポイント投資(アプリからできます)
- PayPay残高ボーナス運用(アプリからできます)
これらはアプリから簡単にできます。
特にPayPay残高ボーナス運用については非常におすすめです。
普通はポイントの売却から引き出しまでには数日かかりますが、PayPayの場合は即時引き出せます。
そのため、運用に回せる残高は運用に回して置き、支払いの時に必要な分だけ引き出すという使い方がおすすめです!
パターン②ポイント投資(本物の方)
- 日興フロッギー+docomo
- LINE証券
dポイントはPontaと違い有効期限と期間限定ポイントがあります。
期間限定ポイントはポイント運用(ゲームの方)では使えず、有効期限のロンダリングができません。
慌てて無駄なことに使わないためにも、SMBC日興証券の口座を開設し、日興フロッギー+docomoを使って本物の株を買ってください。
単元未満株でも買い足すとこができるので、期間限定ポイントだけを利用し少しずつ買い増しましょう。
LINEポイントはLINE証券を経由することで現金化ができます。
手数料が220円発生しますが、投資で増やしてまとまった金額を交換すればそれほど気になりません。
逆にお勧めしないものは以下です。
パターン①ポイント運用(ゲームの方)
- 楽天Point Club ポイント運用
楽天は期間限定ポイントがつかえません。
また、通常ポイントは楽天証券で実際の株を購入できるので、どうせ投資につかうのであれば実際に楽天証券口座を開設して、本物の株や投資信託を買うのをお勧めします。
投資をしたくない人は、実質ポイントと現金の等価交換となる楽天カード支払いに充てる方法をお勧めします。
私は、楽天ポイントはアカBanされてポイントが使用できなくなる可能性を考慮して、大量に貯めこまずにコンスタントに消費した方がいいと考えています。
さいごに
以上がポイントを使った投資方法の違いです。
証券口座開設の有無で、リアルかゲームかを見極めることができます。
なぜか頑なに投資をしない人がいますが、今後は「投資」という行為は避けられない世の中ですので、一刻も早くデビューすることをお勧めします。
今までポイントは特定のサービスでしか使用できず、貯めても出口に困ることがよくありましたが、今は互換性もよくほとんど無駄にならなくなりました。
ポイント会社が投資を推奨するのは、ポイント会社にとって発行して貯まっているポイントに対しては引当金を積む必要があるため、なるべく早く使ってほしいという思惑があるからです。
しかしそんなことは我々にとってはどうでもいいことなので、我々にとって良い面だけをどんどん享受していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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